MySQL のソース配布をインストールする際に実行する基本的なコマンドは以下のようになります。
shell>groupadd mysql
shell>useradd -g mysql mysql
shell>gunzip < mysql-
shell>VERSION
.tar.gz | tar -xvf -cd mysql-
shell>VERSION
./configure --prefix=/usr/local/mysql
shell>make
shell>make install
shell>cp support-files/my-medium.cnf /etc/my.cnf
shell>cd /usr/local/mysql
shell>chown -R mysql .
shell>chgrp -R mysql .
shell>bin/mysql_install_db --user=mysql
shell>chown -R root .
shell>chown -R mysql var
shell>bin/mysqld_safe --user=mysql &
ソースの RPM から起動する場合、以下を実行します。
shell> rpmbuild --rebuild --clean MySQL-VERSION
.src.rpm
これによりインストールできるバイナリの RPM が作成されます。旧バージョンの RPM は、コマンド rpmbuild を rpm で置き換える必要があります。
この手順では MySQL アカウントのパスワードは設定しません。以下のプロシージャーの後、項2.11. 「インストール後の設定とテスト」 に進みインストール後の設定およびテストを行います。
上述のソース配布を使用した MySQL のインストールに関する詳細な説明は以下のようになります。
mysqld にログインユーザーとグループを追加するには以下を実行します。
shell>groupadd mysql
shell>useradd -g mysql mysql
これらのコマンドにより
mysql
グループと
mysql
ユーザーを追加します。useradd
および groupadd
の文法は Unix
のバージョンによって多少異なる場合があり、また
adduser および
addgroup
などの別な名前を使用している場合もあります。
ユーザーやグループを
mysql
のではなく別の名前に変更することもできます。その場合、以下の手順で別の名前をつけます。
注釈に該当する場合を除いて、次の手順を
mysql
ユーザーとして実行します。
配布を解凍するディレクトリを選択してロケーションをそれに変更します。
配布を 項2.1.3. 「MySQL の取得方法」 の説明に従って取得します。
配布を現在のディレクトリに解凍します。
shell> gunzip < /path/to/mysql-VERSION
.tar.gz | tar xvf -
このコマンドで
mysql-
名のディレクトリが作成します。
VERSION
GNU tar
では、gunzip
の個別の呼び出しは必要ありません。配布を解凍し取り出す際に以下のコマンドも使用できます。
shell> tar zxvf /path/to/mysql-VERSION-OS
.tar.gz
ロケーションを解凍した配布の上段のディレクトリに変更します。
shell> cd mysql-VERSION
現在は MySQL をこの上段のディレクトリから設定してビルドする必要があります。別のディレクトリにビルドすることはできません。
リリースを設定してすべてをコンパイルします。
shell>./configure --prefix=/usr/local/mysql
shell>make
configure を実行するとき、ほかのオプションを指定みてはいかがでしょう。オプションのリストを表示するには、./configure --help を実行します。項2.10.2. 「典型的な configure オプション」、には更に有用なオプションの説明がいくつかあります。
configure が失敗して
MySQL
メーリングリストに協力を求める際は、その問題の解決に役立つと思われる
config.log
の行を含めてください。また
configure
の出力の少なくとも最後の数行も含めてください。レポートを提出する際は、How to Report Bugs or Problems
の説明を使用してください。
コンパイルに失敗した場合には、項2.10.4. 「MySQL のコンパイルに関する問題」 を参照してください。
配布のインストール
shell> make install
このコマンドを
root
として実行する必要がある場合があります。
オプションファイルを設定する際は、support-files
ディレクトリにあるどれか 1
つをテンプレートとして使用します。例 :
shell> cp support-files/my-medium.cnf /etc/my.cnf
このコマンドを
root
として実行する必要がある場合があります。
InnoDB
テーブルのサポートを設定するには、/etc/my.cnf
ファイルを編集し、innodb_...
で始まるオプション行の前にある
#
記号を削除し、任意のオプション値に変更します。Using Option Files、項9.2. 「InnoDB
設定」
を参照してください。
ロケーションをインストールのディレクトリに変更します。
shell> cd /usr/local/mysql
make install
コマンドを root
として実行した場合、インストールしたファイルは
root
が所有します。次のコマンドをインストールディレクトリで
root
として実行して、mysql
からインストールにアクセスできることを確認します。
shell>chown -R mysql .
shell>chgrp -R mysql .
最初のコマンドはファイルの所有者属性を
mysql
ユーザーに変更します。2
番目のコマンドはグループ属性を
mysql
グループに変更します。
以前に MySQL をインストールしていない場合は、MySQL データディレクトリを作成して権限テーブルを初期化する必要があります。
shell> bin/mysql_install_db --user=mysql
コマンドを root
として実行する場合は、次に示すように
--user
オプションを含めます。mysql
としてログインしているときにコマンドを実行する場合、--user
オプションは省略できます。
コマンドにより、mysql
を所有者とするデータディレクトリとその内容が作成されます。
mysql_install_db を MySQL の許諾テーブルの作成に使用したあと、手動でサーバーを再起動する必要があります。これを行うための mysqld_safe コマンドは後のステップで説明します。
ほとんどの MySQL
インストールは、必要に応じて
root
を所有者にできます。例外は、データディレクトリを
mysql
が所有する必要があることです。これを行うには、次のコマンドをインストールディレクトリで
root
として実行します。
shell>chown -R root .
shell>chown -R mysql var
マシンをブートしたときに MySQL
を自動的に起動する場合は、support-files/mysql.server
をシステムの起動ファイルがあるロケーションにコピーします。詳細は
support-files/mysql.server
のスクリプトおよび
項2.11.2.2. 「MySQL を自動的に起動・停止する」 にもあります。
DBI
および
DBD::mysql
Perl
モジュールをインストールする場合は、bin/mysql_setpermission
スクリプトを使って新規アカウントを設定できます。詳しくはmysql_setpermissionを参照してください。Perl
モジュールのインストール手順については、項2.15. 「Perl のインストールに関する注釈」
を参照してください。
すべてをインストールしたら、配布をテストする必要があります。MySQL サーバーを起動するには、以下のコマンドを使用します。
shell> /usr/local/mysql/bin/mysqld_safe --user=mysql &
コマンドを root
として実行する場合、以下の --user
オプションを使用する必要があります。オプションの値はサーバーに稼働に使用する最初のステップで作成したログインアカウント名になります。そのユーザーでログインしてそのコマンドを実行する場合、--user
オプションは無視できます。
コマンドがすぐに失敗し、mysqld
ended
を出力する場合は、データディレクトリの
ファイルで情報を見つけることができます。
host_name
.err
mysqld_safe に関する詳細は、mysqld_safe にあります。
MySQL の権限テーブルにリストされているアカウントには、最初はパスワードがありません。サーバーの起動後に 項2.11. 「インストール後の設定とテスト」 の説明に従ってパスワードをアカウントに設定する必要があります。