複製セットについて
 
複製セットには次のものが含まれています。
 
 - Sun StorEdge 6920 システムにあるボリューム、および物理的に別の Sun StorEdge 6920 システムにあるボリュームへの参照。一方のシステムが一次ピアになってデータをコピーし、もう一方のシステムが二次ピアになってデータを受け取ります。 
 
- ログ用の複製ビットマップ 
 
- 両方のシステム間の通信モード 
 
- 複製セット内でピアが一次ピアまたは二次ピアとして果たす役割。 
次の図は、2 つのピア間の関係、および対応する複製セットを示しています。
 
 
各サイトのシステム管理者は、各システム上で複製セットを作成および構成する必要があります。二次ピアの複製セットの定義は、一次ピアの複製セットの定義と等価にする必要があります。
 
ストアアンドフォワード技術を使用すると、二次ボリュームを同期的にリアルタイムで更新したり、非同期的に更新したりできます。通常、最初に一次ボリュームが明示的に指定された二次ボリュームへコピーされて、一致した内容が作成されます。アプリケーションが一次ボリュームに書き込みを行うと、変更がデータ複製ソフトウェアによって一次ボリュームから二次ボリュームにコピーされ、2 つのイメージの整合性が保たれます。
 
複製セットには、次のものも含まれます。
 
 - 各システム上の複製ビットマップボリューム。 
      - 複製ビットマップによって、書込み動作およびボリューム間の差が追跡されます。一次ボリュームのビットマップでは、一次ピアで実行された書き込み動作が記録されます。二次ピアの複製セットにも、役割の逆転を実行し、二次ピアが一次ピアになる場合に備えて、複製ビットマップが含まれます。複製ビットマップによって、一次ピアと二次ピアの間の差が定義されます。それによって、最後の同期以降に変更されたブロックだけが再度同期化できます。 
 
- 非同期モードの複製を選択した場合は、各ピアに関連付けられた非同期キュー。 
複製セットを作成したあと、次のようなボリューム操作を実行できるようになります。
 
 - 先に二次ボリュームにストレージを追加してから、一次ボリュームに追加することによる、複製されたボリュームの拡張。それに従って、複製ビットマップのサイズが増加されます。 
      - 注 : 複製セット内の一次または二次ボリュームが旧式ボリュームである場合は、そのボリュームを拡張できません。複製セット内の二次ボリュームが旧式ボリュームである場合は、一次ボリュームを旧式ボリュームよりも大きいサイズに拡張できません。 
 
- スナップショットの作成。 
      - 複製セット内の任意のボリュームのスナップショットを、いつでも作成できます。       - ボリュームの同期前に両方のシステムのボリュームスナップショットを作成したり、一次ボリュームのボリュームスナップショットを作成するたびに二次ボリュームのボリュームスナップショットを作成するオプションを、有効にすることもできます。 
 
- 旧式ボリュームとの間のユーザーデータの複製。 
 
- 複製セットの削除。 
      - 複製セットを削除するときは、一次ボリュームと二次ボリュームとの間の関連付けを削除し、ボリュームを独立したボリュームに戻します。 
 
注 : 複製セットにも入っているボリュームはミラー化できません。
 
一次ボリュームが使用不可となった場合、二次ボリュームは一次ボリュームの役割を担うことができます。この役割の逆転によって、アプリケーションは新たに指定された一次ボリュームを使用することで、その動作を継続できます。以前の一次ボリュームが再び使用可能になった場合は、他のボリューム上の最新データで一次ボリュームを同期化し、複製セットペアの機能を復元する必要があります。
 
複製セットを作成する前に、次の表で説明される制限とその他の要因を検討してください。
  
  
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    |  | 「複製セットの作成」ウィザードを実行する前に、ローカルとリモートの両方の Sun StorEdge 6920 システムでポートをデータ複製用に有効にする必要があります。ポートが Gigabit Ethernet ポートの場合は、複製リンクも作成する必要があります。複製用にポートを有効にする方法についての詳細は、システムポートの構成 を参照してください。注 :複製セットを初期化する前に、複製ピアポートを初期化する必要があります。複製セットを作成する前に、必ず「複製ピアの WWN」 (16 進数) を入力してください。 | 
  
    |  | 複製セットのすべての要素 (ローカルボリューム、複製ビットマップ、およびオプションの非同期キュー) は、同じストレージドメインのものにする必要があります。注 : 複製セットは、自動的にローカルボリュームのストレージドメインに関連付けられます。 | 
  
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    |  |  複製セットは、1 つのピアシステムのみと通信するよう構成できます。 
 複製セットは、同時に 1 つのみの整合性グループのメンバーになれます。 
 複製セットには、その追加先となる整合性グループと同じ役割を構成する必要があります。 
 一次ピアと二次ピアの複製セットの仕様は、互いに一致し、補完関係になっている必要があります。 
 2 つのストレージリソースカード (SRC) セットのあるシステムは、最大 128 の複製セットをサポートしています。4 つの SRC セットのあるシステムは、最大 256 の複製セットをサポートしています。 
 注 : マルチホップおよび 1 対多のデータ複製はサポートされていません。 | 
 
関連項目